思い起こされる記憶

年始参りに店の真横にある神社に参拝した元旦の早朝のこと。
今年初めてのお客さんは2羽の雀でした。
お客さんというか、ドアを開ける前から裏の窓の、ほんの少しの隙間から侵入していたらしく、逆に迎えられた感じです。
ドアを全解放して、出ていくまで右や左に視線で追って過ごした数分は、新年早朝の明りが満ち、ほどよい冷気な空気も店内を吹き抜け、店の中を清めてくれてるようなさっぱりとした気持ちになりました。

年末までは、実家の大掃除も大大掃除と呼称したいくらいに大みそかの23時55分まで掃除機をかけていましたが、年明け3日からは、作業場の整理をしています。大きな作業台を同業の方からいただいたので、木工する場所と布を扱う場所を分ける模様替え。それに実家に置いてあった在庫やら修理をしようとため込んでいた家具の移動です。

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作業場に置いてあったものを奥の部屋に仮置きしているときに思い出した記憶がありました。
夢の記憶です。小さい頃、時々見ては同じところで目を覚ます夢なので逆に記憶に刻まれていました。

真っ暗な所を進んでいくと、突然あたりが閃光をうけたかのように真っ白になり、そこで目が覚めます。
高校の時、突如として、あの夢はこの世界に出てきた瞬間だと思ってから数十年。写真にある廊下の先の奥だけ眩い陽ざしをみて、思い起こされた夢の記憶。
その記憶の先に実在していた初めて浴びた50年前の光は、もしかしたら今もなお、どこか宇宙の50光年先を進んでいるのかもしれませんね。

地球の地べたに身を這ふも、気持ちは高く高くその先へ。まずは2羽の雀のようにこの店の中から、そして更に高くな2022年になるように。

今年もよろしくお願いします。