Kitakyusyu Walker

倉庫・工房が入ってる質協ビルに1月31日発売予定の『北九州ウォーカー』の取材がありました。お隣さんたちの記事がメインだと思いますが、ちらっと倉庫があるとして紹介されてるかもです。地方版なので、どこの地域まで発売されるかわかりませんが、見かけたら工房のある若松という場所がどんなところにあるのか一読しては如何でしょ?

取材3

2006年に出された北九州ウォーカーで出版元の角川書店さんの紹介文では、
福岡市一極集中が進む中、おいしい飲食店、関門エリアなどの観光名所、格安で楽しめる遊びスポットなど、普段は目がいきにくい北九州市の素晴らしさにスポットライトを当て、地元に在住する読者の行動を支援します』
目がいきにくい・・・。確かにそうかもしれないですね。でもそんなとこに思わぬ発見があるかもしれませんよ。

年明けから、いつ倉庫・工房に人がきても見苦しくないように配置を変えたり、片付けといてよかったー。

 

一手間

年もあけて、さっそく仕事初めの家具直し。折れた椅子の座の直しです。

古い家具に手を加える時、直すつもりがやりすぎて更に壊しかねないので、緊張していつもとりかかってます。
だから一手間かけて、そのリスクを減らしてます。木のものや修理に関らず、誰もが配慮して行う作業だと思います。
でも、その一手間が、違う手間をかけることも・・・。

小さい木工道具でさえ、かかる力が強ければ、材が割れたり、吹っ飛んだり。それを避ける為にいろいろ治具をつけたり、前作業。ない場合は作るときも。
でないと割れるもんなら、一気にテンション下がるだけで済まなくなることも。

今回は、細い溝を掘るのに、細いドリルで下穴をいれて、掘りやすく、また材の負担を軽くするためにしてました。
でも身体がぶれて、細いドリルがボキって・・・。

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残された折れたドリルの先を取り除くためにさらに違う手間をかけてしまいました。
いつも本体を極力傷つけないように、どうしたらよいか考えて作業していても、ちょっとしたことが仇になりかねません。

反省とともにの2014年のスタート。でも新しく作ったほうがいいだけでなく、切った貼ったで納まらない作業が修理・修復や保存にあります。
それをこのちょっとしたミスの中で、改めて感じたので少し紹介したく、年初めの記事に。

古くても使えていくモノたち。それを使おうとするヒトたち。
そしてそのはざ間に垣間見る、一場面。 ため息や舌打ち、たまに唸りが作業場に静かに流れます。 笑 

無事に座の一部として使える様に作業が終えたことは強調して書いておきましょう~!

 

あけました。そして1月の予定。

新年があけてました。 2014年です。厄も抜けました♪

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今日1月4日から店を開けています。 本年も昨年同様土日をメインに店を開ける予定です。1月は今のところ土日は全て開ける予定です。
ただ配達やら蚤の市に参加、または物色していると遅い時間からの開店なので、その都度告知します。

修理はメールなどでいつでも受け付けていますので、気になる家具があれば相談してください。
ゆっくりですが、家具やそれを使う人を考えながら修理・修復しています。

では、今年もよろしくお願いします。

スツール

スツールは、座具としての最初の形態のもので背や肘掛のないものです。
古くはエジプトでシート部分に皮や布を使い、折りたたみタイプや、ラッシング、木の板をつかったものが既に存在していますし、折りたたみのXになっている脚が、ギリシャとかになるとデザインとしてX状の脚が作られています。
椅子と身分、立場というもので分けられて使用された時代もあったようで、主人達が座る椅子に対して、他の人は、スツールに座るという光景がホールとかでみられていたんでしょうね。

店に置いてるスツールの一つは、アンダーフレームがついていて、さらに脚と繋げられているブラケットと呼ばれるパーツが付けられています。

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スツールでアンダーフレームが付くと、座が長方形のものをイメージしてしまうのですが、これは円形です。同様のものは、c1820~1840と紹介されているスツールがありました。
フレームを覆うので、座も大きくなり、他のスツールより大きくなっています。
座の裏に鉄の細い板状なものが角度つけて付けられていました。座の割れなどの修理でもなさそうです。アンダーフレームは、それを避けて掘り込まれている。なんの意味でつけてるんでしょう・・・。可動式ではないようですし・・・。
もしかして花器や装飾品などを置く背の高いスタンドからの転用?でも脚がしっかりしてるからそれはないかななどと思ったり。

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狭い場所の両方にブラケットが付いてるので、尖塔形にも見えて、ビクトリアン時代に流行ったゴシックリバイバルのように感じもしました。
とはいうもののイギリスにおいてゴシックリバイバルの家具は、後半になるにつれてものすごく大きくなり、装飾過多というイメージですが、こいつはわりとシンプルだし。
1900年代に入りエドワーディアンあたりまでいくのか?
よく家具を目の前にしてぐるぐるといろんな考えが巡ってます。

でも座も大きく構造的にも強いので、大柄な人でもどっしり座れるスツールだと思います。
スツールは、机の下にも潜りこませられ、場所もとらず、でしゃばらないスタイルにちょこっと座れる機能もあって好きな家具の一つです。

 

 

 

Facebookの記事ですが

とても暖かく心地よい日曜日。ドア全開にして入ってくる風もまた心地よし。そういう天気には散策する人も増え、日本画家の方や和服の御許などいろいろな方に来て頂いて、いろんな話もできました。


椅子の修理を頼まれた方も来て、関わりがあるという先達者的な方の本をプレゼントしてくれました。かなりインパクトを受けた方の本なんで、愉しんでます。

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以前の著作のタイトル『ひとりよがりのものさし』もそうでしたが、今回のタイトル『古道具、その行き先』というタイトルだけでやられた感があります。


まだまだ迷走中ですが、自分がこれから照射しようとしているモノや空間、そして取り巻く人。これからも愉しみです。

目の前の椅子から思うこと

写真の椅子をウイッカーチェアと呼ぶ人もいます。ウイッカーチェアで辞書検索すると、籐椅子とでてきますが、天然ものや人工ものを編みこんだ家具などを総称して、Wickerを使うこともあるようです。特に夏や外で使う家具に対して使われているようです。このラッシュシートやロイドルームの椅子などもウイッカーチェアということになりますね。

この椅子は、脚を少し切られているせいで座面高は低くなっていますが、ドッシリ感がでているようです。ドッシリ感というか、低いから自分の脚を前に少しだすと、窮屈さがなくなるせいなのかもしれません。肘掛も付いていて、座った時の姿勢が開き気味になっているという、あくまで自分の感じからですけど。

でもこの椅子の脚は、前面が凸凹で塗装が剥げています。家具を修理していると、その傷や壊れた箇所の原因を考えるんですけど、これに関しては、前倒しになった椅子をシーソー状にしないとできそうにない傷なんですが、肘掛の先端には傷はなく、なんでこういう状況になったんだろって。うーん、猫や鼠だともっとシャープな傷だし云々・・・。実際小さい頃実家にあるソファの上に乗ってドッタンバッタンとシーソー状に遊んだことを思い出していました。

傷も脚のカットもその家具の歴史として表れています。それも一つの古家具の魅力になりうることですけど、家具の修復を勉強し始めた頃、修復の学会で、家具の天敵は、それは人間だと冒頭で発表していた人がいました。なんかガツーンってなりました。 あ、そうか!って腑に落ちたことを思い出しました。使い方、扱い方によってまさに天敵。天敵より、よきパートナーになりたいものです。

新年

新年あけましておめでとうございます

昨年はオープンにむけ動きまわっていた年でしたが、本年は店や工房として活動し、もっと宣伝にも力を入れていきたいと思います。ただしばらく店舗を金曜日の晩と土日だけの営業を続けますので、ご来店のときは気をつけてください。

年末に模様替えをしました。 前回まで壁にものをつけずにきましたが、今回壁に収納できる家具や鏡をつけてみました。 店の雰囲気は差ほどかわりませんが、目線が上のほうにも向けられるようになったので、ものがある感は増した感じです。

カロカロ店内